今回のツーリングは初めての試みの、夜出発でした。
NutZ の提案で19時にドライブインに集合し、NutZ 以外のメンバーはそこで初めて行き先を
聞かされる、という趣向でした。
 19時に津市を出発し、大阪港22時発のフェリーに乗船し、夜陰に乗じて粛々と四国に上陸
するという作戦でした。そう!我々は四国とフェリーが大好きなんです!

 愛媛県東予市に到着した我々は、目的地を「桂浜」と定め、7時には下船して出発しました。
今年初のツーリングで、皆ウキウキだったのですが、ここから予想外の苦行が始まりました。

 国道194号を通ったのですが、両サイドの山に遮られて日光が全く当たらず、めちゃめちゃ
寒かったのです!
天気はよかったのですが、この国道194号の約70kmの走行はとても厳しかった
です。Allway の指はちょっと紫色になっていました。

 この現実を目の当たりにして、我々は帰り道を強く意識し始めました。
早く帰らないと寒さでヤられてしまうからです!まかり間違っても、夜中に山間部を走ろうモン
なら、マジで命に関わってくるのです!

 10時くらいに桂浜に到着した我々ですが、帰り道が気になってテンションは低めでした。
「何時にここを出て、何時には大阪に着かなあかんな」とか、そんな話ばかりしていました。
なのでここで流れを変えようとして、土佐犬の相撲ショーを見ようとしたのですが、
看板に書かれていた開催時刻と閉館時刻を読み間違えて、土佐犬相撲は見られませんでした。
 NutZ は「裏目に出たな」と言っていました。

 しかしもちろん我々はあきらめません!食事で流れを変えることにしました!
ランチの時間まではまだ早すぎたのですが、Allway の巧みな交渉術で30分以上早めに
お店に入ることを許されました。。
 そして結局、定刻よりちょい遅めに出てきたカツオのわら焼き(タタキ)を頂きました。
お味は・・アメージングな美味しさでした!

「やっぱツーリングにグルメは必要不可欠やで!」

 テンションが回復した我々は桂浜を後にし、金比羅山に到着しました。
1300段以上の階段の上にある、立派でありがたい神社なのですが、我々は午前中に極寒体験を
していましたので、結構な厚着のまま階段を登りました。
 装備に金をかけるタイプの NutZ は、上等な防寒着がサウナスーツ状態になり、汗だくに
なりながらこの日2度目の「裏目に出た」をつぶやいていました。
 Allway は社務所で金比羅山のことをいろいろ聞きたかったのですが、社務所の白装束を
着ている職員さんは、お守りなどのグッズの売り上げ計算で忙しそうだったので、聞くのを
やめました。
 これくらいの頃になってくると、今が楽しくて、もう帰り道なんかどうでもよくなって
いました。

 そんな我々は「讃岐うどん」を堪能し、次は「淡路島牛丼」を食べようと、淡路島に行き
ました。「ツーリング=グルメ」の方程式です。しかしグルメを深追いしすぎて、淡路島内を
さまよい、1時間以上の時間のロスをしてしまい、明石海峡大橋を渡ったのは21時半でした。
 この時の神戸の夜景はとてもきれいでした。

 さて結局、我々は当初恐れていた「極寒の帰り道」を走ることになりましたので、
どこだったかのサービスエリアで休憩し、対策を講じました。貼るタイプのカイロを全身に貼り
付け、さらには単車のグリップにもカイロを貼って指がもっていかれないようにしたのです。
 全身がにわかに暖かくなり、この時我々はハッキリと勝利を確信しました。

「どこまででも行けるでー!」

 ・・意気揚々と名神高速に飛び出した我々ですが、大自然様には到底かなわず、すぐに
グリップのカイロは冷たくなって、体の芯から寒くなり、逆に手の甲に貼ったカイロでは
低温火傷をしたりなんかして、走りながらガタガタ震えて意気消沈していました。
 最後の休憩地の草津サービスエリアでは、単車をサービスエリアに置いて、誰かに車で
迎えに来てもらおうとも考えましたが、もう23時半だったのでやめときました。

 そして我々は日付が変わって1時に司令部に帰還し、数時間後にはちゃんと仕事に向かい
ました。
 ツーリングで得られる経験はプライスレスです。


   

画像クリックで拡大


画像クリックで拡大


画像クリックで拡大