大分県の湯布院付近を走行中に、Allwayの単車に異変が起きました。
当時のAllwayの愛車は、友達から買ったバッキバキに改造してあるYAMAHA XV250
ビラーゴで、Coolでしたがボロボロでした。しかも、ナンバーのない単車で、友達にナンバーを
スッとアレして来てもらったものを付けて行きました。
上り坂を走行中に、「パン!パン!パン!」という音がして、「ん?」と思ったら、
ビラーゴの電球っちゅう電球が全て割れた音でした!
さらに、硫黄のようなオイニーがして来て、周りの温泉のオイニーかと思ったらそれも
ビラーゴが原因のオイニーでした。
そのうちアクセルを全開にしても40Km/hくらいしかスピードが出なくなり、「ひゃっはー!
お前原付きよりおっそいぞ!(遅い)」とMaternityに言われて、Allwayは傷心していました。
当然このままではツーリングを続けられないので、単車屋を探して診てもらいました。
故障している部品が2つあり、単車屋はその部品を夫婦に例えたりなんかして分かりやすく
説明してくれましたが、結局のところ治らないとのことでした。
我々は単車屋から少し離れたところで話し合いました。
結果、Allwayが「単車を捨てる」と決断するまで、あまり時間はかかりませんでした。
しかしこの時、なぜそんなふうになったのか未だに謎なのですが、
というのが満場一致の意見で、Allwayはナンバーだけ外して単車を捨て、Maternityのケツで
ツーリングを続けました。
しばらくするともう夕方でした。我々は宿を探す為に、電話帳を入手すべく公衆電話へ行き
ました。
宿取り担当のAllwayは電話帳を見て、旅館やホテルに片っ端から電話しましたが、さすがは
有名な観光地だけあって、なかなか宿は空いていませんでした。
やがてAllwayに焦りの色が見えてきた頃、宿が見つかり我々は安堵しました。
「よし!温泉入って飯食うか!」と、テンションの上がった我々は公衆電話を後にし、
宿へ向かいました。そしてその途中、Allwayは言いました。
そうです、必死に宿取りをしていたので、ナンバーを公衆電話に忘れて来てしまったのです!
まだ1Kmくらいしか走ってなかったので、普通の人なら取りに戻るのですが、
これが早く温泉に入りたくて仕方がない我々の、満場一致の答えでした。
あれだけこだわって「これだけは是が非でも!」と、持ってきたナンバーを瞬時にあきらめる
という柔軟さをみせるAllwayZでした。